自然災害に対する市街地の脆弱性評価

Vulnerability assessment of the city for natural disasters
自然災害リスクの背後にある物理的メカニズムを解明し,市街地の状況と自然災害リスクとの関係を科学的に明らかにする.両者の関係が解明されることによって,市街地の状況が与えられれば,自然災害リスクを定量的に理解することができる.一方,これを逆に読めば,自然災害リスクを一定以下にするために必要な市街地の条件をを導くことができる.市街地を評価することとは,すなわち,計画の条件を描くことである.良い計画づくりには,科学的裏付けのある正しい評価手法が不可欠である.
地震火災リスクの評価手法に関する研究(1993-)
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「延焼運命共同体」「延焼クラスター」による方法とも呼ばれる.神奈川県(2009),川崎市(2010),東京都(2012),内閣府南海トラフ(2012)の地震被害想定の火災被害想定や戸田市(2011)では都市計画分野における危険度評価手法として社会実装されている.
  1. 加藤孝明ら:建物単体データを用いた全スケール対応・出火確率統合型の地震火災リスクの評価手法の構築,地域安全学会論文集 (8), 279-288, 2006-11
自然災害リスク評価プラットフォームの構築(延焼運命共同体)(2011-)
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首都直下地震における地震火災リスクの算定の元となる「延焼運命共同体(延焼クラスター)」を提示,提供するサーバーの構築.本研究は,文部科学省GRENE事業環境情報分野(2011-2015)の一環として実施.
地震火災・避難大規模シミュレーションの構築(2012-)
首都直下地震における地震火災によって,いわゆる「逃げまどい」により大量死が起こり得るか?地震火災と広域避難の大規模シミュレーションを構築し,それによって検証を行う.