設立趣意書
大都市が立地する沖積平野では,経済成長期に地下水の揚水等による地盤沈下が発生し,同時に市街化,過密化がすすんだ.その結果,海面ゼロメートル以下の広域な市街地(以下,広域ゼロメートル市街地)が形成された.こうした地域では,徒歩圏域に安全な避難場所を確保できないため,水害に対する危険性は極めて高い.ハザードマップによる啓発や避難対策といった通常の発想,既存の枠組みでは限界を感じられる.また,近年の地球環境変化にともなう異常多雨の常態化,さらに長期的には海面水位の上昇傾向をふまえると,今後,リスクがさらに高まることが確実視されている.短期,長期の双方の視点から総合的対策の検討を行うことが大きな課題である.
本研究会は,上記の問題意識を背景とし,広域ゼロメートル市街地の危険性を短期的に緩和し,長期的には許容可能な範囲に抑えられることを社会的な目標に,市街地側の空間のあり方,地域社会のあり方を総合的に研究することを目的とする.
本研究会は,上記の問題意識を背景とし,広域ゼロメートル市街地の危険性を短期的に緩和し,長期的には許容可能な範囲に抑えられることを社会的な目標に,市街地側の空間のあり方,地域社会のあり方を総合的に研究することを目的とする.
代表 加藤孝明
参加メンバー
メンバー | 所属 |
加藤孝明 | 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 |
石川金治 | NPO「ア!安全・快適街づくり」 |
市古太郎 | 首都大学東京・都市環境学部 |
土肥英生 | NPO都市計画家協会・事務局長 |
渡邊喜代美 | 都市住宅研究会 |
中村仁 | 芝浦工業大学環境システム学科 地域安全システム研究室 |
塩崎由人 | 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻・大学院生 |
NPO法人 ア!安全・快適街づくり |
活動履歴
- 2006.06-2007.05「広域ゼロメートル市街地」住民参加ワークショップⅠ(河川環境管理財団・河川整備基金研究助成・代表:加藤孝明)
- 2007.06-2008.05広域ゼロメートル市街地」住民参加ワークショップⅡ(河川環境管理財団・河川整備基金研究助成・代表:加藤孝明,全国都市再生モデル事業・NPOア!安全快適街づくり受託」
- 2008.05.10シンポジウム「大規模水害に地域で備える-「広域ゼロメートル市街地」:葛飾区西・東新小岩の取り組み-」開催(河川環境管理財団・河川整備基金研究助成・代表:加藤孝明)