2007年12月15日 場所:大成化工
1.ボート乗船下船体験の総括と各地域の取組み
2007年11月3日に葛西海浜公園で行われた「ボード乗船下船体験」の報告会を行い,ボードの可能性と限界についてテーブル議論を行いました.また,各町会のこれまでの水害に対する取組みについても発表しました.
ボート体験の感想
- とても良い体験ができた
- 水害時に模擬水中歩行訓練が役に立つと思った
- 葛西海浜公園を楽しめた
- この体験を伝えることが大切である
- もっと訓練したかった
町会の取組み
- 実際にボートの組立て訓練を行い,その様子の写真を回覧板でまわしている
- 学校で区と合同で防災訓練を行った
ボートの課題
- ボートの足場が不安定である
- オールの操作が難しい
- 災害時に使うのは相当訓練が必要なのでは?
- 洪水の経験上,ボートで避難するのは難しい
- 3~4人しか使えない
2.葛飾区荒川洪水ハザードマップ
2007年8月に葛飾区から荒川洪水ハザードマップが公開されました.現在の避難の考え方を理解するために,葛飾区防災課の担当者の方から,荒川洪水ハザードマップについて説明していただきました.現状の市街地の構造では,大規模水害の際は松戸市や市川市まで避難せざるを得ないということがわかりました.(災害時要援護者は近隣大規模施設の駐車場等に避難)
3.各町会で取り組めそうな短期的対策を再考する
現在の葛飾区荒川洪水ハザードマップの避難の考え方をふまえ,各町会で取り組めそうな短期的対策について,Yes/Noゲーム方式で議論しました.これにより,地域の抱えている問題を理解できました.そして,市街地の望ましい姿について検討しました.
(1)避難勧告・避難指示期における避難行動(Yes/Noゲーム)
1.八百屋の主人,2.二人の子供(小学校低学年と幼稚園)をもつ母親の立場になったとき,水害発生に関わる避難勧告・避難指示が発令された際,すぐに避難しますか?
寝たきりで介護が必要な夫と二人暮らしをしている80歳の妻の立場になったとき,災害時に夫を救助してもらうために要援護者の申請をしますか?
市街地の構造について
- スーパー堤防をつくって,避難の必要のない街にする
- 公園を高台化して避難場所を確保する
- 町内の高い建物に食料等の物資を備蓄し,避難できるようにする
組織や制度
- 官民が提携して水害に関する情報を伝えていく
- 水害対策専門の組織を若い人も取込んでつくり,積極的に訓練を行うようにする
- 行政が要援護者のリストをつくり,町会と情報を共有できるようにする